第5章 気づいた気持ち
笑いながら澪が更にこう続けた。
「秀と零は後で合流……で、良いんだっけ?」
『そうだね。2人は11時頃にレストランで合流…って事になってるよ。』
「そう考えると、5人で揃うのも久しぶりだよね。」
穏やかな口調で言う凜に私達も
「そだね〜。」
『そうだよね…。』
と、それぞれ同意を口にしたのだった。
そこで、私はふと槙島先輩の事を2人に聞いてみようと思った。
『ねぇ。2人は、槙島、聖護先輩って…覚えてる?』
恐る恐る訊ねると、2人は一瞬きょとんとしてから思い出したように口を開いた。
「え……?あー、先輩ね。覚えてるよ。」
「これまた随分と懐かしい名前を出したね。」
『……ちょっと、ね。』
「何それ。気になるんだけど……。」
『内緒。』
クスクスと笑いあっていると、凜がそういえば、と声をあげる。
「そういえば、悠さ。槙島先輩の事好きだったんでしょ…?」