第2章 パラライザー
Side of 狡噛
「っ!?コウちゃん…。今の…!!」
「ああ。如月監視官の悲鳴だ……。」
「……どうすんの?」
「どうするも何も……。縢、ここから別行動だ。俺は監視官の元へ向かう。お前はこのまま犯人を追え。」
「了~解‼」
俺は縢と別れた後、監視官との通信を試みた、やはり応答はない。
……。
…俺は、左手首に手を伸ばした。
「唐之杜、如月監視官の位置情報を送ってくれ。」
「あーら。慎也君。良いけど…どうしたの?」
少しの電子音と共に、監視官の位置情報とここからの道筋が送られてきた。
「監視官と別行動を取っていたんだが、監視官と連絡が取れなくなった。」
「あーら。それは大変ね。Good luck. 慎也君。」
「ああ。」
俺のその言葉を最後に通信は切れた。
俺は位置情報の指し示す所へ急いだ…。