第2章 パラライザー
うす暗い……人気のない道を、私は一人で歩いていた……。
私は頭を振る。
『早く…見つけてあげなくちゃ……』
私は怖がって脈打つ心臓を叱咤し、歩を進めた。
しばらく歩くと数メートル先に女性のものらしき足が投げ出されているのが見えた。
『公安局です!!被害者の 柊 真央さんですか!?それとも四ノ宮 葵さんですか!?』
叫びながら駆け寄る。
…ライトで照らしたその女性からは生気が全く感じられなかった。
血だらけの顔、見開かれた瞳、傷だらけの身体……。
それでも信じられなくて
『大丈夫ですか!?』
と、彼女の身体に触れる……
彼女の身体から、温もりは既に消え失せていた……。
目の前にあるのは死体だと…改めて感じたその時……。
『きゃぁああああああああっ!!』
喉の奥から自分のものとは思えない、悲鳴のようなものが聞こえた……。