• テキストサイズ

PSYCHO-PASS ー真っ直ぐな瞳ー

第12章 死




……ゆっくりと、首を左右に振りながら私は言った。
尚もこう続ける。


『私は、あなたと一緒には…行けないの。
 …だって…。私は、あなたを捕まえないといけない……。』

「……悠。
 …改めて言わせて欲しい。僕と一緒に、人生を歩んでほしい。

 ……一緒に、来てくれないか……?」

『っ……。
 ダメなの……っ!!』


私は声を荒げて、崩れ落ちるようにして座り込む。
すると、そこへ……


「如月……‼
 …良かった。無事だったか……。

 っ……っ!?」

『…こ、がみ…さん……。』


私の顔を見て安心したのもつかの間、
私のすぐ目の前にいる人物を見て、一瞬だけ硬直する狡噛さん。


「…槙島聖護。
 如月に何をした……。」

「…一緒に来てほしい。
 そう言っただけだよ。」

「初恋だった相手が、目の前で犯罪を犯し、それを裁くことが出来ない。
 ……如月が、どれほど苦しんだのか…わかっていないのか……?」


狡噛さん…。知っていたんだ……。
槙島聖護が、私の初恋の相手だったって……。

こころなしか、狡噛さんの声は少し震えていた……。


「……ああ。そうか。

 悠。…君は、僕に失望したんだね……。

 ……わかったよ。君のことは諦めよう。
 ただ、これだけは言わせて欲しい。
 君が愛していたのは、"槙島聖護"ではなく"槙島先輩"なんだろう……?」

『っ……!?』

/ 167ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp