第3章 監視官の重み…
Side of 宜野座
「はぁ……。」
俺は深く溜息を吐いた。
ここのところ、サイコパスが曇りっぱなしだ。
カウンセラーにも、このままでは危ない、と忠告を受けてしまった…。
「このままでは、犯罪係数の悪化に繋がります。カウンセリングを受けることを推奨します。宜野座監視官。」
「はぁ…そうですか……。」
「宜野座監視官にご家族はいらっしゃいますか?」
「……家族?ですか?」
「ええ。話や相談を家族にすることで、ストレスが緩和される例もあります。」
「そう…ですか。」
「改めてお聞きしますが、どなたかご家族はご存命ですか?」
「父が…存命です。」
「そうですか……。宜野座監視官の年齢ならば、お父様は相談の相手には最適でしょう。少し、お話をされてみてはどうですか?」
「……わかりました。」
適当に返事をして、俺はその部屋を後にした……。