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PSYCHO-PASS ー真っ直ぐな瞳ー

第3章 監視官の重み…




……最近…と、言っても、もう数ヶ月前になるが、
新任の監視官がやって来た。

如月悠……。  如月監視官…。


彼女を初めて見た時、彼女は俺とは違う。そんな気がした。
…そう、直感した……。
彼女が来たのは、運の悪い事に、土砂降りの雨の降る夕暮れ時だった…。
俺は、彼女に監視官という重労働である仕事は勤まらない、出来るはずない。
そう考えていた…。
だが、彼女は信念を曲げずまっすぐに物事を見つめ、考え…。
監視官という重労働を…仕事を熟している。

来た当初は慣れない事も多く、度々ミスがあったが、今ではすっかり一人前の監視官だ。

そして、何より。
彼女は何と言うか……。はっきり言って、少し変わっていた。
執行官はどう足掻いても"潜在犯"だ。
初めて会ったとき、彼女に

(「奴らを人間だと思うな。」)

そう言ったはずだが、彼女は執行官の事を…

(『彼らは人間です。』)

そう言い返してきた事もあった。

だが、彼女のそういうまっすぐな所は嫌いにはなれなかった。
清々しいほどまっすぐな彼女を、嫌いになどなれなかった。と言う方が正しいのかも知れない。

(『彼らは…"潜在犯"であって、"犯罪者"ではありません。彼らは……れっきとした人間ですよ。宜野座さん。』)

そう言った彼女の強い、まっすぐな瞳を思い出す。
思い出すと、俺の悩みや自身の事なんて、どうにでもなるような……。
そんな気がした……。

彼女は…彼女のまっすぐな意志や瞳は……今までの俺に無かった感情を教え、与えてくれた……。

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