第10章 決着
『……ふふっ。』
「…悠?」
凜が心配そうに私の顔を見つめてくる……。
…そんな、心配そうな顔をしないで……?
私は、あなた達との他愛のない、楽しげな日常を……。
笑顔を守りたい…。
『……嬉しかっただけ。
…本当に、ありがとね。凜……。』
言ってから凜を抱きしめた。
「……んん?
悠らしくないね〜……。」
苦笑して、凜が私の背を優しく、ぽんぽんと撫でた。
……親友のいつもと変わらないその行動や優しさが、まだ仕事や場の雰囲気に馴染めずに荒んでいた私の心を…
……そっと、抱きしめ癒してくれた……。
澪も、凜も、秀も、零も……。
私の大切で、大好きな幼馴染みで親友……。
いつも、本当にありがとう……。