第9章 暴徒
その後…
第1会議室に刑事課が一斉に集まった…。
局長から道具の説明を受け武装した面々は、ヘルメット集団と暴徒を抑えるために、それぞれ3人程の班になり、ばらばらにそれぞれのエリアに散った。
私は、狡噛さんと縢くんと一緒に行動していた。
私達が出向いた場所では、ヘルメットを被った人達とそうでない人が殴り合いをしていた。
『"こちらは公安局です‼武器を捨て、手を頭の後ろへやり膝をつきなさいっ!!"』
約50人程のその集団は私の声に耳を貸すわけもなく、未だ殴り合いを続けている……。
『…あぁ……。』
ガックリと肩を落とし、ハンドルに額を預けうつ伏せる……。
すると、狡噛さんが先程説明を受けた道具を取り出し、掌の上で弄ぶ…。
その道具の数はそこまで多くなく、3人組の1班に対し2つだ。
……一体、何を…?
狡噛さんは、集団に向かってスイッチをいれたそれを投げた。
綺麗に弧を描き1つの集団の中心の方に飛んでいった……。
一瞬の間のあと、道具の周辺の人は感電して気を失い倒れた。
一気に20人程の人数が倒れ、私は驚く。
1回で対応出来るのはせいぜい15名までだと説明を受けていた……。
…やっぱり、狡噛さんはすごい。
使い方次第でより多くの人を気絶させれるのだ……。