第9章 暴徒
その言葉に答えるかのように、言われた男達はそれぞれ、金属バット、ゴルフクラブなどの鈍器を出してくる。
……全く。
そんなもの何処にしまっていたんだろうね……。
呆れてものも言えない。
僕は面倒になって、深く溜息を吐いた……。
それから、唐突に笑いがこみ上げてくる……。
「……ふっ。」
とうとう、笑みが零れてしまった。
男達は片眉を上げ不思議そうに僕を見ている……。
「…何が、おかしいんだ……?」
「…さぁ、何がおかしいんだろうね……?」
「……ちっ。
お前ら、かかれ……っ!!」
リーダー格の男が苛立ち、舌打ちを吐き捨てると下品に唾を撒き散らしそう叫ぶ。
……全く。
品の無い……。
それを合図にして他の4人が飛びかかってきた…。