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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第14章 Alteregoism by みきちん


また目の前が真っ暗になる。

けど俺は一歩を踏み出せずにいた。


階段が2つ


その先にはそれぞれドアがあった。


俺はどっちを上ればいいんだ?


「潤」

俺を呼ぶ、愛しい人の声。

「雅紀」

声が聞こえた方を見上げると、
一方のドアの前に立って俺を手招きする。

「もう、どこ行ってたんだよ。
探すの苦労したんだから」

俺は迷わず、
雅紀へと繋がる階段を上っていった。

「ここが出口だからね?」

そう言って雅紀がドアを開ける。

俺は開いたドアへと一歩足を踏み入れた。


「さようなら、潤」


「えっ?」

振り返った瞬間、
雅紀の優しい笑顔が見えた。

俺が大好きな笑顔……



「潤っ、潤!」

俺を呼ぶ声にゆっくりと瞼を開けると、
泣きじゃくっている和也の姿。

「かず…なり」

口に何かが被さっていて、
声が上手く出ない。

「わかる?俺のことわかる?」

俺はゆっくりと頷いた。

「潤までいなくなったら俺……」

俺の手をギュッと握り、ベッドに顔を伏せた。


その瞬間、心臓に痛みが走った。

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