Welcome to our party 2 【気象系BL】
第12章 金木犀の涙 by うめ
「いらっしゃい」
襖をそっと開けると…潤さんは露台に座ったまま煙管に口を付けていた。
畳に敷かれた乱れた布団。
そして独特な匂い。
さっき見たあの光景…。
そういう事に無縁な俺でも…ここで何があっていたか何となく理解出来た。
「ここはそういうとこだよ学生さん。未来の日本経済を担うあんたにこんな場所は似合わない」
スッと彼が立ち上がり、俺に近付く。
着物が胸元まではだけた白い肌に…赤い花が沢山咲いていた。
「まぁ…大人になって稼げる様になったら遊びにおいでよ。最もその時は…俺なんて引退して浮浪者にでもなってるだろうけどね…」
「違う…!」
俺は声を上げながらその細い身体を抱き締めた。
「別にここに興味があった訳じゃない…!俺は貴方が…貴方が…」
「………」
「何故か分からない…分からないけど…頭から離れないんです…潤さん…」
「………頂戴…」
ぽつりと潤さんが呟き…その顔を見つめると切なそうに俺を見上げる。
「それなら…愛をちょうだい…俺を愛して雅紀…」
「潤…」
俺は勢いのまま…その白い身体を押し倒した。