Welcome to our party 2 【気象系BL】
第97章 遠くて近きは先輩後輩の仲 by みきちん
雅紀と潤とは寮の隣同士で、
俺にとって初めての友達と言える存在。
普段はカッコいいのに
大野先輩の話をする時は恋する乙女の潤。
なぜか風間の魅力を照れながらも
嬉しそうに俺達に熱弁する雅紀。
一緒にいる時だけは、
自分が自分でいられる気がした。
きっと雅紀も潤も……
「2人は……告白しないの?」
「「はぁぁぁ?」」
雅紀が突拍子もない発言をするので
一瞬で現実に戻される。
「俺はまだ2年あるし……
何より振られたら嫌だからしないけど」
雅紀の表情が少し曇った。
雅紀と風間との関係は良好だ。
けどそれはあくまでも『友達』として。
全員が俺たちと同じじゃない。
ましてや風間と雅紀は同室。
100%の成功がない限り、前には進めない。
「2人はもうすぐ離れちゃうんだよ?
当たって砕けろって言葉もあるんだし……」
「砕けたら終わりだろーが」
潤の頭にはきっと
ふにゃっと笑う大野先輩の顔が浮かんでる。
そして俺と同じ事……考えてるよね?
雅紀だって同じでしょ?
俺達は砕ける事さえ出来ない。