Welcome to our party 2 【気象系BL】
第97章 遠くて近きは先輩後輩の仲 by みきちん
この学校は男子校で全寮制。
この環境は俺にとっては好条件。
俺は『女』を好きになれない。
この事実を受け止めてはいるが、
やはり周りには知られたくない。
それが例え親でも……
『女』がいない、そして『親』からも
離れれられるこの学校を選んだ。
「失礼しまーす」
誰もいない部屋に声をかけながら
ゆっくりドアを開けるとなぜか人の姿があった。
「二宮……くん?」
「はっ、はい」
そこには祝辞を読み上げていた人がいた。
なっ、何で……ここにいるの?
「ごめんごめん、ビックリさせて」
「いっ、いえ……」
「3年が使う寮の改装工事が入ってね。
1年生の1人部屋の人と相部屋になるんだ」
そっ、それって……
ニコッと笑って目の前に差し出された手。
「1年間、よろしくね。
そう言えば……名前、言ってなかったね?」
「櫻井……先輩ですよね」
祝辞の最後に聞いた名前を伝え、
差し出された手にゆっくりとを手を伸ばした。
そして俺の楽しい学園生活が始まった。