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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第96章 第三ボタン by Namako


「卒業式、出たくねぇな…」

俺の前から去って行く先輩を笑顔で見送るなんて、俺には無理だ。

確実に泣く自信がある。

「はあ?お前何言ってんの?生徒会役員は有無を言わさず出席になってんのに…、欠席はダメでしょ」
「だよな…」
「それにお前、在校生代表じゃん?」

は?
俺、そんな話聞いてないけど…

よっぽど間の抜けた顔をしていたんだろうか…

松本が眉間に皺を寄せ、首を傾げる。

「雅紀から聞いてねぇの?」
「いや、なんも…?」
「マジかよ…。いやさ、この間教頭に伝えといてくれ、ってアイツ言われてたぜ?」

嘘だろ…?
俺が在校生代表?

ただでさえ人前に立つの苦手なのに、挨拶なんて…とんでもない!

「お、俺、断ってくる…」
「えっ、ちょっと二宮?」

俺は松本が止めるのも構わず生徒会室を飛び出すと、職員室に向かって廊下を駆け抜けた。

冗談じゃない…
絶対断ってやる。


でも…

鼻息荒く意気込んだ俺の決心は、教頭の放った一言で、脆くも崩れ去った。

だって櫻井先輩からの指名だ、なんて言われちゃったらさ…

断れる筈ないじゃん…

俺は仕方なく…本当に仕方なく覚悟を決めた。

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