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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第96章 第三ボタン by Namako


少しずつ卒業の日が近くなると、大学への進学を目指す受験生でもあった先輩は、学校にすら来ない日も少なくなく、たまに学校へ来たって、先輩が生徒会室に顔を出すことは、殆どなくなっていた。

そうなると、自分がどうして生徒会役員に立候補したのか、その意味まで分からなくなってくる。

「はあ…」
「あれ、どうしたの溜息なんかついちゃって。何か悩み?」

心の中でついた筈の溜息が声に出ていたのか、地獄耳の松本が俺の顔を覗き込んだ。

「別に何でもないよ」

まさか恋煩いだなんて…いくら友達でも言える筈がない。
それも相手は男だなんて…尚更だ。

「あーあ、もう卒業式か…。あ、そう言えばさ、卒業生代表の挨拶、櫻井先輩に決まったってさ…雅紀が言ってた」

窓に凭れかかるようにして、松本が両腕を組んだ。

「へ、へぇ…、そう…なんだ…」

当然、だよな…。
櫻井先輩以外に、代表に相応しい人なんて考えられない。

それくらい、櫻井先輩は成績も優秀だし、教師陣からの信頼も厚い。
それだけじゃない、同級生だけじゃなく、後輩からの人気も高い。

そんな人だから、代表に選ばれるのは、当然と言えば当然かもしれない。

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