Welcome to our party 2 【気象系BL】
第94章 双愛 by millie
別に雅紀たちに言われたからじゃないけど久しぶりに家に戻った。
どうせ一人だからとベッドと最低限の家具だけを置いた冷たい部屋。
和也と過ごしたあの山小屋の方がよっぽど色々あったし暖かかった。
月明かりの射し込む部屋で思い出すのは和のこと。
「和…」
ベッドサイドの写真立てには微笑む和がいる。
「どうしたら…いいんだろう…俺。和…教えろよ…」
和也の網膜をもらい再び医師としての仕事を再開したけど…理想と現実の狭間で心が擦り切れる。
そして…和也への想いだけが募る。
やりきれない気持ちに蓋をするように布団に潜り込む。
「和…逢いたい…お前を抱きたい…」
ぬくもりを求めながら眠りに落ちた。