Welcome to our party 2 【気象系BL】
第9章 escort by つぎこ
《 潤side 》
くそっ…。
壁にクッションを投げつけた。クッションは壁に勢いを吸収され、ボトリと床に落ちる。
思いが上手く伝わらない。
だけど撮影期間は限られていて…。
未消化のまま、撮影を続けて…。
それでいいのか、悪いのか。
自分でも分からなくなってきて…。
ベッドに転がると目を閉じて、考えるのを放棄した。
♪♪♪♪…。
枕元でスマホが鳴り響く。
スルーしてても、暫くするとまた鳴って…。
あまりのしつこさに履歴を開いてみると、そこにはマネージャーと翔くんが交互に並んでいる。
あー…食事会…。
申し訳ないけど、そんな気分じゃなくて…。
なんでもソツなくこなせる翔くんが羨ましい。きっと同じような状況でも、上手に渡り合えるはず。
だめだ…。
また思い出してきた。
我慢比べのように着信をスルーし続けると、スマホは静かになり…。
諦めてくれたのかと油断していたら、ドアをノックされた。
ごそごそと布団に潜り、寝たフリを決め込む。
今度はスマホが鳴って…。
またスルーしてみると、次はline …。