Welcome to our party 2 【気象系BL】
第85章 codename.Z by のさまじょ
不意に、俺を睨みつけていた目が揺れた。
「なんだよ」
「別に…」
また勉強机に向き直る。
「嫌なの?女抱けるんでしょうよ」
聞いた話だと、女は凄くいいらしい。
自分で濡れるんだって。
「興味ない」
「んなわけないだろ…松本だって性欲くらいあんだろ?」
俺と大野なんか、隙あらばだし。
周りの連中だって、毎日爆発しそうな顔してんじゃねえか。
「…お前は?」
「は?」
キィっと椅子が鳴った。
松本は俺に体を向けて、硬い表情をしてる。
「性欲、有り余ってんの?」
「何言ってんだよ」
「大野…すごい頻繁じゃん」
「悪いかよ。好きなんだから…」
「好き…?」
そこまで言って、立ち上がった。
ギィっとさっきより大きな音で椅子が鳴った。
「…好きだったら、俺も抱いてくれる…?」
驚いて息を呑んだ。
「なに…言ってんだよ」
ゆっくりと松本は俺に向かって歩いてくる。
「俺じゃ…だめ…?」
松本の潤んだ目から、涙がポロリと零れ落ちた。
「好き…二宮…」