Welcome to our party 2 【気象系BL】
第84章 足りない0.1% by Namako
腹も満たされ、車に揺られていると、当然のように睡魔が俺を襲った。
やっぱり昨夜アレから兄ちゃんに抱きつくんじゃなった…
お陰で腰は痛いし、それに加えての早起き…
後悔したって仕方ないけど、やっぱり抜かずの2ラウンドはキツい。
「寝てていいぞ?」
時すでに遅し…
俺の意識は兄ちゃんの声も遠くに聞こえるくらい、遥か彼方にあった。
「…潤、着いたぞ」
肩を揺すられ、俺は瞼を擦りながら窓の外に視線を巡らせた。
「ここ…は…?」
「ん?俺の通ってた学校。普通だろ?」
「うん…。じゃ、じゃあさ、公園とかは?兄ちゃんが遊んでた公園…」
きっとどこを見て回っても、俺が見てきた景色とそう大した違いはないんだと思う。
でもそこに兄ちゃんがいた…そう思うだけで、俺にはまるで違う風景のように見えるんだ。
「あ、いっか…、今日はとことん潤に付き合ってやるよ」
兄ちゃんのふっくらした手が俺の髪をクシャッと混ぜる。
嬉しいけどさ、兄ちゃんに頭を撫でられるの好きだけどさ、そんなに優しくされたら、俺…
もっと、って思っちゃうじゃん…
キスして欲しいって思っちゃうじゃん…
俺、欲張りだから…