Welcome to our party 2 【気象系BL】
第84章 足りない0.1% by Namako
翌朝、俺はいつになくスッキリと目覚めると、まだ寝ている兄ちゃんを起こさないように、弁当の準備を始めた。
って言っても、昨夜の残り物を詰めただけの簡単な物だけど…
それから着替えを済ませ、漸く兄ちゃんを起こした。
「お前張り切り過ぎだって…」
文句を言う兄ちゃんを急かし、着替えをさせると、弁当をバッグに詰め込み、俺達は家を出た。
「今日は俺が運転するわ」
珍しく兄ちゃんがハンドルを握る。
多分…だけど、俺の腰を気遣ってのことだと思う。
だって、翌日が休みとなると、兄ちゃん超激しいからさ…
俺の腰も悲鳴を上げるのは最早マスト、って感じ?
「あ、そうだ…」
運転席に座る兄ちゃんに、弁当とは別に用意したサンドイッチを差し出した。
「遠足かよ…」
揶揄うように言いながら、俺の手からサンドイッチを
受け取ると、一口かじってから少しだけ顔を綻ばせる。
「美味い」って言わないのは、兄ちゃんが素直じゃないから。
俺はそんな兄ちゃんの性格を知っているから、あえて「美味い?」なんて聞いたりしない。
慣れてるけど、たまには聞かなくても言って欲しかったりする。
仕方ないんだけど…