Welcome to our party 2 【気象系BL】
第83章 スイッチON! by mimimama
二人で勉強するなら『適当でいいや』と高を括っていたのに。
家に帰ったらリビングに翔くんが居て。
待ってました、とばかりに部屋に連れて行かれて。
そのまま勉強する事、既に2時間…
俺の集中力は、とっくに切れていた。
「ほら、集中!」
「へーい…」
「潤…今度そんな返事をしたら、お前の可愛いケツ引っ叩くかんな」
「ひっ…」
慌てて翔くんからお尻を隠すと、笑いを堪えている和の姿が目に入った。
誰のせいでこんな事になってると思ってんだよ…
「ねぇ、翔ちゃん。これはどうやって解くの?」
「ん…ああ、これはな…」
でも俺を巻き込んだ和は一生懸命だ。
「なぁ、和。何で急に勉強なんかする気になったんだよ」
「うん…学校っていうのはね、社会生活に必要な事を学ぶ為の場所なんだって。だからちゃんと学んで来いって言われたの」
「誰に?」
「智兄ちゃん」
「は?」
その名前を聞いて、目が点になった。
「和の兄ちゃん?高校中退してるじゃん」
「だからこそ、ちゃんと勉強しておけば良かったって、今になって後悔してるんだって」
へぇ…経験者の言葉って訳だ。
あの人もたまにはいい事言うんだな。