Welcome to our party 2 【気象系BL】
第83章 スイッチON! by mimimama
和は俺の幼馴染で、翔くんの従兄弟だ。
「お前だって学校あんだろ?」
「大丈夫。ちゃんと翔ちゃんが送ってくれるから」
そう言うと、膝の上に置いてあるリュックをポンポンと叩いた。
俺は中学の時から、アイドルとして仕事をしている。
このまま芸能人としての道を進んでいく。
そう決めていたからこそ、学校で勉強する事には何の意味も無いように感じていて。
両親に『進学しないで仕事がしたい』と伝えた。
ところが両親は猛反対。
それどころかその事を、隣の家の翔くんに相談してしまった。
お陰で当時高校生だった翔くんに『学業がどれだけ大事なものなのか』という事を懇々と聞かされて。
結局、高校に進学はした。
暫くすると、ドラマの仕事が舞い込んできて。
そのドラマが高視聴率をマーク。
仕事が楽しくて仕方なかった。
そうなるとまた、勉強する事には意味が無いように感じてしまって。
数日間、学校を無断で休んだ。
そんな俺を通学させるべく、免許を持っている翔くんが、毎朝車で家まで迎えに来るようになった…
だから、来たくもない学校にこうやって来ている訳だけど。
やっぱり全然楽しくなかった。