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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第82章 ジャングルジムのおまじない by うめ


「うぅっ…やだよぉ…」


「なくなよかず」


「だって…じゅんくんとはなれたくないもん…うぇぇん…」


「かず…」


あの日…。
かずが引っ越しする前日の夕方。


俺とかずは学校のグラウンドにあるジャングルジムのてっぺんに居た。
俺達のお気に入りの場所。
1番高いその場所から見下ろす景色が好きで…何だか強くなった気がした。


ずっと…あんな毎日が続くと思ってたんだ。
でもそれは…かずの両親の離婚によって…叶わなくなってしまった。


「おっきくなったらまたあえるよ」


「ぐすっ…じゅんくんほんとに…?」


「うん。やくそく」


「うん。やくそく」


俺達は指切りげんまんした。


「………かず…こっちみて」


「え?」


目を擦りながら俺を見つめるかずに…俺はそっと顔を近付けた。


あの時の事は…忘れない。
夕日に照らされたかずの顔と…唇の感触。


「じゅんくん…?」


「テレビでみたんだ。またあいたいひととあえるおまじない」


「おまじない…」


「うん。それでね、またあえたらまたするのそしたら…」


「そしたら?」


「ずっといっしょに、いられるんだよ?」


その時は…俺は…。

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