Welcome to our party 2 【気象系BL】
第8章 少女漫画みたいな恋 by みきちん
「松本センセー!私もわからなーい」
横から聞こえた甲高い声。
邪魔すんなよ……
そこから松本先生のラブコールの嵐。
「わかったから、ちょっと待って。
これをこうして……」
松本先生は説明を続けてくれた。
「あとは、自分でいけるか?」
「はい……ありがとうございます」
お礼を伝えると
ニッコリと笑ってくれた。
ドキッ…
まるで少女漫画のベタな
シチュエーションのように
その笑顔に心を鷲掴みされた。
……って、おい!
松本先生は男だぞ!
そんなことを考えていたら、
松本先生は隣の女子の席へ向かう。
問題を解きながら、チラチラと様子を伺う。
俺との距離はあんなに近かったのに……
女子だからか、一定の距離を保つ。
その後も何人かの女子に教えに行ってたが
俺のような距離を取ることはなかった。
ざまーみろ!俺が1番だからな!
……って、おい!
勝手に何、比べてんだよ!
少女漫画で1人の男を狙う女子かよ!
さっきから浮かぶのは、
少女漫画に出てくる主人公のよう。
ただ違うのは、
主人公は恋する女の子じゃなくて男の俺だ。