• テキストサイズ

Welcome to our party 2 【気象系BL】

第75章 essence by きぃな


「誰だ…よっ」

「黙っておこうかと思ったが、キミの飲み方、振る舞いは目に余る」


俺の隣で独り静かに飲んでいた、高そうなスーツをビシッと着た品のある男性


「っ、大野さん、すみません」

「はぁ?大野?誰だよ」


マスターの話によると、最近よく飲みに来る大野グループを率いる若き社長とか…


「社長?お偉いさんかぁ…お偉いさんはさぁ、下の者の苦労なんてわかってくれないんだよなぁ」


ダメだ止まんない


「ふふっ、威勢だけはいいな」


その態度が余裕ぶったようにみえたのか、その時の俺にはそれが鼻についたんだろう

俺は勢いよく立ち上がると、大野と呼ばれたその男の胸ぐらを掴んだ


「その余裕がムカつ…く…っ」


ゆらゆらと揺れる視界


「っ、どうした、大丈夫か、おい…」


ダメだ、気持ち悪い

どうやら本格的に酔いが回ってきたらしい


「お客さんっ、お客さ…ん…」


マスターの声が遠のいていく

意識を手放す寸前に俺が感じたのは、誰かに抱き締められる感触と、心が落ち着くような甘く優しい香りだった

/ 722ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp