Welcome to our party 2 【気象系BL】
第75章 essence by きぃな
『潤くん…私たち、終わりにしよう』
今俺は、大殺界か天中殺か?
最近仕事も恋愛も、何もかも上手くいかない、俺の思い描く通りに事が運ばない
今日だって久しぶりに会った彼女に突然切り出されたのは、まさかの別れ話だった
「マジやってらんないっすよ!」
俺は彼女と別れてフラリと立ち寄ったBAR【green leaf】で、マスターに絡んでいた
「お客さん、飲み過ぎ…」
「いいんです、俺なんか酔っ払っても誰も心配してくれる人…いないんだし」
すらりとした長身の、若いマスターが苦笑いする
「…マスターの笑顔、可愛いっすね」
マスターはニコリと微笑って、なにも言わずにシェイカーを振る
「ちぇっ、マスターさえ相手してくんないのかよ…っ」
誰にぶつけていいかわからない苛立ちにまかせて俺はハイペースでカクテルをあおり、意識が朦朧としてきていた
「お客さん、本当にそのくらいにしておいた方が…」
「っ、んだよっ、俺が、客が飲みたいって言ってんだから、黙って酒出せば…」
ポンと肩に手が触れる
「そのくらいにしておいた方がいいと思うが…」
聞きなれない声が俺とマスターの間に割って入った