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Welcome to our party 2 【気象系BL】

第73章 予兆 by のさまじょ


「潤…まだ、雪って降るの…?」
「そうだねえ…もう降ったとしても積もらないよ」

タバコの紫煙がゆったりと揺蕩う。
寝室は外からの雪あかりでぼんやりと薄暗い。

「融けて…いなくなっちゃうから…」
「そうか…」

見上げたあの表情を…俺は一生忘れないだろう…

泣いてるような…後悔してるような、顔



耳をキンとした痛みが走る。
三月の空は、珍しく晴天だった。

お昼前の社内。
事務の女の子の声が聞こえてくる。

「あ、松本さん。今日はランチ…」
「いや俺、今から外回りだから」
「そうですか…」

"なんだぁ…思い切ってデート誘おうと思ったのに…"

「…今度から別の人誘って」
「松本さん…?」
「ごめん…俺、好きな人居るから」


最初は混乱したけど…智が出ていってから、分かった気がした。

智と一緒に暮らすようになって、どんどん俺は人の声を感じるようになってしまったのだ。

多分それは…智の影響だったと思う。


なんで俺が名乗ってないのに名前を知っていたのか
なんで俺がゲイだとわかっていたのか

いつも俺の先回りができたのか


智…あなたもそうだったんだね…


俺が目覚めてしまったから、出ていったんだね


見上げた空に、今年最後の花びら雪が舞った。





瞬間、ズキンとした痛みが頭に走った






予兆―――






END
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