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第73章 予兆 by のさまじょ
ずるりと大野さんが抜けていくと、ぞくりと背中に快感が走った。
「っう…ぁ…」
「感じた…?」
背中に覆いかぶさった大野さんが、耳元に囁く。
久しぶりの快感に、我を忘れそうになっていた。
「あっ…あぁ…」
「ここ…?ここがいいんだ?」
「やっ…あぁっ…」
あまりの快感に背中を撓らせると、大野さんの手が俺の前に回った。
「ここも一緒にして欲しいんだ?」
「あっ…だめっ…両方だめっ…」
「嘘言うな…こんなに締め付けて…」
がつんと突き上げられて、もう何も考えられなくなった。
翌朝起きると、俺は大野さんの腕に抱かれていた。
なんで…わかったんだろ…俺がゲイだって…
そっと起き上がって眠る大野さんの頬を撫でた。
よく見ると凄く整った顔をしてる。
こんな人に、抱かれちゃったんだ…
見つめていると、大野さんが目を開けた。
「潤…」
微笑む顔は、とても透明で無垢だった。
それから一ヶ月、大野さんは俺の家に住んだ。
でもある日突然、姿を消した。
なんとなく…わかっていたからショックは受けなかった。
そう…予兆…
この人はここに長くは留まらないって予兆があった