Welcome to our party 2 【気象系BL】
第2章 ドロップ by うめ
『先生…好き…』
『………俺も…好きだよ…』
松本さんの首に手を回し、唇を重ねる。
『ん…』
「カットカット!全然駄目櫻井くん!」
「すみません…!」
俺は慌てて松本さんから離れる。
「何で分かんないんだ!このシーンは自分の気持ちを抑えていた2人が初めて気持ちを伝え合う重要なシーンなんだ。何度も言ってるだろ!もっと本気でキスしろ!」
セットに監督の怒号が飛ぶ。
「はい。すみません!」
「謝る位ならちゃんとやれ下手くそ!」
「っっ…すみませ…」
「あーもう休憩!」
監督が勢いよく立ち上がりスタジオを出て行く。
「これだから新人使うの嫌なんだよ…。二宮くんだったらなぁ…」
「………」
悔しい…。
泣いちゃ駄目だ。でもそう思うと余計に涙が出て来る。
「櫻井くん」
松本さんに声を掛けられ振り向くと…彼の腕が俺の手を掴む。
「コーヒーでも飲まない?」
「え…」
俺は松本さんに手を引かれたままスタジオを出て行った。