Welcome to our party 2 【気象系BL】
第68章 さとし by きぃな
「それにしても、オマエ…初対面の俺がこんなに触っても、うんともすんとも言わないいいコだなぁ…」
んふふ、だって雅紀、優しいんだもん
「…ねぇ、シャンプーしても怒らない?」
シャンプー?
おれはその言葉にビクッと反応する
雅紀はおれを抱きかかえると、風呂場に連れ込んだ
「正直さ、ちょっと汚れとにおいが気になってたんだよね」
『シャンプー』
その言葉に覚えがあるおれ
シャワーの音と共に、記憶が蘇る
この音のあと、身体に水かけられて、アワアワにされて、ぶわ~って風当てられて…
嫌だ~っ!
おれ、シャンプーは大嫌いだったんだ
バタバタと手足を動かし、逃げようとするけど、思ったように身体も動かないし、雅紀にがっちりと掴まえられている
こうなったら、最後の手段…
おれは雅紀の腕めがけて、大きく口を開けた
「かぷッ」
「っ、ははっ、なにオマエ、噛みついてるつもりなの?」
おれが噛みついたのに、なぜか笑う雅紀
「オマエおじいちゃんすぎて歯が全然ないんだから、痛くもなんともないよ」
おれはがっくりとうなだれて、大人しくシャンプーを受けるしかなかった