Welcome to our party 2 【気象系BL】
第67章 さよならのソナタ by ガーベラ❤
「まーがそれを持ってきてくれてから、また会えたんだ...まー、来て」
智の伸ばした手に吸い寄せられるように、その躰を抱き留めた。
「智..智...」
「まー、ずっとこうしたかった」
俺は、久しぶりにこの胸に智を閉じ込め、夢中でその躰を貪るように抱いた。
「...智..智..智..」
「..まー...好き...気持ちイイ...もっと愛して..」
智は、あの頃と全然変わらなくて、
温かくて、優しく俺を包んでくれて、
俺達は、一緒に登りつめた。
行為の後の、気怠い心地よさの中、智が俺に言った。
「傷付けたまま、逝ってしまって。
これでやっと言えるよ...」
「智」
「本とはまーが好きだった、素直になればよかった。でも...ずっと愛してくれて、ありがとね」
「さと...」
「まーと兄弟で良かった。まーと会えてよかった」
白い光が俺達を包む...
「まー、幸せに..さよなら...」
「智...」
納屋の中に、夜の帳が下り、
俺の手のひらの青い石は無くなっていた。
俺は、智が死んで、初めて泣いた。
【END】