Welcome to our party 2 【気象系BL】
第64章 流転 ーRU-TE-Nー by Namako
「ああ、其方は私の物だ。誰にも渡したりはせぬ…」
翠の君は一層強く碧の君を突き上げると、後ろに倒れそうになる痩身を、その両の腕(かいな)に抱きとめた。
「あっ…、あぁっ…、愛しい我が君…、私だけの…」
深い場所を強く突かれ、それと同時に二人の間で、ゆらゆらと揺れる瑞々ししくも艷やかな茎を握り込まれると、それだけで果ててしまいそうな感覚に襲われる。
競り上がる悦楽の波をやり過ごそうと、碧の君は長い髪を波立たせては、頭(かぶり)を振った。
「ああ…、これは夢か現か…、其方に包まれていると、心も…この身さえも溶けてしまいそうになる…」
額に張り付いた髪を指で梳き、櫻の如き薄桃色の頬をゆうるりと撫でてやれば、途端に指先を濡らす熱い滴。
「何故泣く?そのように泣いては、私まで悲しくなるではないか…」
指の腹で頬を濡らす雫を拭い、翠の君は愛しい人の唇に一つ口付けを落とし、小さく震える細い肩口に顔を埋めた。
「違うのです…そうではないのです…嬉しくて…貴方に愛されてることが…嬉しくて…」
碧の君はしなやかに伸びた細い腕を翠の君の背に回すと、愛しい人を決して離すまいとして、強く抱き締めた。
そして小さな悲鳴を上げると、翠の君の手の中に思いの丈を吐き出した。
翠の君もまた、碧の君への持て余す程の思いを、碧の君へと注ぎ込んだ。