Welcome to our party 2 【気象系BL】
第6章 試写室 by のさまじょ
前を歩く潤にただ付いて行った。
玄関のドアを開けると、俺を先に入れた。
「あ、じゃあお邪魔しま…」
ドアが閉まった途端、後ろから潤に抱きしめられた。
「潤っ!?」
「翔くん…」
「ちょっ…なんのつもりだよっ!?」
もがく俺の身体を、潤は玄関の壁に押し付けた。
じっと俺の顔を見ると、顔を近づけてくる。
「やめろよっ…何してんだよ!?」
押しのけようとする腕を掴まれて、身動きが取れなくなる。
「潤…」
「わかってるんでしょ…?」
「え…?」
「俺は、わかってるよ」
潤の美しい顔が近づいて、そして唇が重なった。
次の年、映画が完成した。
時間の都合で、俺と潤は二人だけで試写室に行った。
完成した映画をふたり、じっと眺めた。
いつのまにか、潤の右手が俺の左手を掴んでいた。
映画の終盤、潤の手が動いた。
見ると、潤の手にはシルバーのリング。
それを俺の左手の薬指に嵌めた。
驚いて潤の顔を見たら、綺麗な微笑み。
「愛してる…」