Welcome to our party 2 【気象系BL】
第6章 試写室 by のさまじょ
「翔くん、この後ヒマ?」
レギュラーの収録が終わり、潤が話しかけてきた。
「ああ、予定はないけど?」
「じゃあ、ちょっと台本やるの付き合ってくれねえ?」
「えっ?」
潤の方から俺を誘うのは、珍しいことだった。
でも嵐の以外で、映画で共演なんて初めてだからこういうこともあるのかな、とその誘いに乗った。
俺自身も潤とのシーンで引っかかる部分があって。
なにせ、こんなに難しい台本だ。
とても俺の演技では不安がある。
潤の申し出は、ありがたかった。
同性同士…
人間として惹かれ合っているのか、それとも…
淡い、初恋にも似た感情をどう表していいのか、苦労していた。
好きが全面に出てもいけない。
かと言って、普通の男同士の話ではない。
ぼけっと思案していたら、潤の家についた。
「え…?家なの?」
「だめだった?」
「いや、別に…」
なんとなく、尻込みする。
だって、潤とふたりきりになるのは久しぶりだったから。
送りの車から降りようとすると、潤が手を差し伸べてくれた。
少し、戸惑いながらその手を取って車を降りた。