• テキストサイズ

Welcome to our party 2 【気象系BL】

第55章 Eternal YOU~緑光 by のさまじょ


猫脚の浴槽に浸かりながら、やっと僕は身体を伸ばす。

「ああ…」

息を吐きながら、亡くなった友を思い出す。

「ニノ…」


これで…良かったと思う…?
僕は…ここでしあわせになってもいいと思う…?


相葉の家では、僕は透明人間だった。

だって僕は…妾腹の出だから。
妾である母が亡くなったから、仕方なく僕を引き取ったんだ。

学校だけが息を付ける場所。
ニノはそんな僕の境遇に酷く同情して、仲良くしてくれた。

「君が導いてくれたの…?」

あんな冷たい家に居る僕を、救い出してくれたの…?



「雅紀様っ…」

櫻井の慌てた声で目を開けた。

「ああ…良かった…」
「どう…したの…?」
「いえ…あまりにも長いので様子を見に…」

いつのまにか、浴槽で眠ってしまったみたくて。

「すいません…」
「いえ、ご無事ならいいのです…」

櫻井の手が、僕の頬に触れた。
冷たくて…気持ちいい…

「逆上せて…しまいます…」


ねえ…もっと触って…?


「雅紀様?」

はっと、した。

今…何を考えた…?

/ 722ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp