Welcome to our party 2 【気象系BL】
第49章 時告 by millie
俺の目の前にマグカップを置いた人はどれだけ見てもやっぱりそっくりで…。
「ねぇ…智クンでしょ?そうなんでしょ?やっぱりあれは夢だったんでしょ?だってここにいるじゃん!」
「確かに…僕は智だけど…。でも貴方の知ってる人ではないと思うよ?」
「『貴方』じゃなくて…名前で呼んで…」
「名前?」
「忘れちゃったの?翔だよ!ずっと…ずっと一緒だったじゃん…なんで…俺を置いて行くの…?ずっと一緒だって…言ったのに!」
「翔くん…落ち着いて?ちゃんと話そう?僕、聞くから、ね?」
泣き出した俺を抱きしめてくれた、
俺を包む香り…。
「ねぇ…やっぱり智クンなんでしょ?」
そう言った俺を困った顔で見つめる…。
その瞳から目をそらすようにその人の胸に縋り付いた。