Welcome to our party 2 【気象系BL】
第47章 僕の小さな管理人 by ガーベラ♡
「翔...おいで...」
智が俺を呼ぶ。
でも俺はその場から動けなかった。
ほんの数分前まで、智が座っていた、テレビの横...
「翔...」
「......」
「翔ってば...」
「なんで、消したんだよ...消すことないだろ?
あいつは、智、お前なのに...」
「...ごめん..つい...」
「鬼だし、我儘だし、酷い奴だって思った時もあったけど...俺のこと、ホントに分かってくれてたのに..」
「翔...だからだよ..」
「えっ?」
智がじっと俺を見つめながら言った。
「お前のことかばうから...だから...
悔しかったんだ...俺よりお前のこと知ってるみたいな顔してさ..」
「智...」
項垂れる智を俺はそっと抱き締めた。
「ホントは俺がいつも、翔の側にいたかった...
翔の横で、翔のこと、いつも見ていたかったんだ」
...なんだか。
初めて智の本音を聞いた気がする。
何考えてるのか、いまいち分かんなくて、捉えどこらがないから、いつも気を使ってた気がする。
その分、分身の方には何でも言えたんだ...きっと。
でも...
「智...一緒に暮らそう」
「えっ?」
「いつも、俺の側で、俺を見ててよ..」
「翔...」
「智...好きだよ...」
俺は驚いて少し開いたままの唇にキスをした。
そのまま、俺たちは縺れるように重なり合い、
お互いの存在を、深く身体に刻み付けた。