Welcome to our party 2 【気象系BL】
第44章 君と描く未来、その先へ… by Namako
キッと音を軋ませながら重い扉を開き、恐る恐る中を覗く。
「どういうこと?」
間の抜けた声に、無数の視線が俺に集中した。
「もぉ、遅いよ」
「仕事なんだから、仕方ないよ」
「やっと主賓のお出ましだな」
次々投げかけられる言葉に、どう返事をしていいものか…
思考停止状態。
「ちょっと待って? コレは一体何なの?」
「あれ? 大野さんから何も聞いてないんですか?」
ニノの言葉に、大きく頷く。
「きっと驚かせたかったんだろ?」
「多分ね。あっ、ほら大ちゃんアッチにいるからさ、行こ?」
雅紀に手を引かれ、半ば強引に奥へと引き込まれて行く。
「大ちゃん、翔ちゃん来たよ」
雅紀の声に、見知らぬ男と会話していた智君が、ゆっくりと俺を振り返った。
「翔君、来てくれたんだね?」
いつもより少し弾けたような笑顔…
「あぁ、うん…。で、コレは一体…?」
「ごめん、驚かせたちゃった…よね? 詳しいことは後で説明するから、とりあえず見て欲しい物があるの」
俺は前を歩く智君の背中を見つめながら、更に奥へと足を進めて行き、やがて畳一枚ほどもあるだろうか、大きなカンバスの前で足を止めた。