Welcome to our party 2 【気象系BL】
第43章 旅立ちの日に by うめ
「おいらの事は忘れていい」
そう告げると先生は俺が掴んでいた手を離した。
「どうして…」
「世界で発信出来るジャーナリストになるんだろ。ここでいつも話してたじゃないか」
そう…。
俺はジャーナリズムを学びたい。
そして物心付いた頃からの夢。
出来る事は全てやった。
そして合格したニューヨーク大学。
お祝い…してくれたっけ。
でも俺の心は複雑だった。
先生と離れてしまう。
離れたくない…次第にそう思ってしまった。
「先生…先生が行くなって言ってくれたら…俺は…」
「は…?」
「俺…先生と居たいよ…離れたく…」
「ばか!!」
言葉を遮る様に…先生の手が俺の頬を叩いた。
「あ、ご、ごめんっっ!!」
「………痛い…」
「ごめんつい!ごめんごめん!」
我に返った先生が慌てて叩いた頬を撫でてきた。
「………ふっ…うっ…ふぇっ…」
ぽろぽろと…瞳から涙が溢れる。
「わぁっ!ごめん翔!ごめん!」
叩かれたショックと悲しさで…俺は声を上げて泣いてしまった。