Welcome to our party 2 【気象系BL】
第42章 淡雪 by あにゃ
深々と音もなく雪は降り積もる。
まるで俺たちの姿を、全てのものから隠すように。
「んっ…あぁ…あ、んんっ…」
世界から隔離された部屋に、智くんの喘ぎ声だけがこだまする。
「んんっ…翔、くん…もっと…」
溺れる者が何かに縋るように伸ばされた手が、俺の腕を強く掴む。
人形のようにカクカクと揺れる白い足を抱え直して、俺自身を刻み込むように奥を抉った。
「好きだよ…」
溢れる想いのままに囁くと、固く閉じられた目蓋が持ち上げられる。
けれど、その瞳はただ天井の一点を見つめるだけで。
俺を捉えることはなかった。
虚しさと寂しさと…それでも身体の奥底から沸き上がる愛しさと。
ごちゃ混ぜの感情のまま、彼の身体を蹂躙する。
「あっ、あっ、あっ…しょ、くん…キス、して…」
智くんからキスを強請ったのは、初めてだった。
ただ、嬉しくて。
突き上げながら、小さな紅い花のような唇に噛みつくようにキスをする。
涙が、溢れて。
彼は泣きながら奥を突き上げる俺を、微笑みを湛えて見上げていた。
静かに凪いだ水面のような、瞳で。