Welcome to our party 2 【気象系BL】
第39章 ひょうたんからチョコレート by のさまじょ
かわいいなって…思ってたんだ…
中等部に入ってきた頃は、大人びてるなって印象だったけど。
高等部にもなると、周りが一気に男くさくなってくる中、二宮だけは変わらなかった。
透き通るような白い肌に、子犬みたいに濡れた瞳。
それでも、あの瞳に映りたいとは思わなかった。
だって…俺、こんなだし…
相葉みたいに特別かっこいいわけでもないし…ヲタクだし…
こんな俺が、二宮に付きまとわれてさ。
部活の先輩と後輩になれてさ。
しょうがなくだろうけど、口まできいてもらえてさ。
だから、いいんだ。
もう思い残すことはない。
「…引退…しちゃうんですか…?」
ブレザーの裾をいじいじしながら、二宮が上目遣いで俺を見てくる。
「って…もう引退してるし…」
「そうですけど…」
「大事に使えよ?それ…」
カンバスを乾燥室に持っていって戻ってくると、まだ二宮はそこに居た。