Welcome to our party 2 【気象系BL】
第39章 ひょうたんからチョコレート by のさまじょ
下校を促す放送が始まると、部室には人の姿がまばらになる。
描いていた絵が一段落付いたから、俺は絵筆を置いた。
ふと見ると、二宮は遠くから俺のこと見てて…
「二宮」
ちょいちょいと手で呼ぶと、トテトテと俺の方に歩いてきた。
「な、なんすか…」
敵意むき出し…
あのなあ…俺は、相葉のことなんかなんとも思ってないぞ?
そう言ってやりたいのを堪えながら、道具を指差した。
「これ、明日から使えよ」
「えっ…」
「俺、これはもう家で仕上げるから…だから、この道具、明日から使えよ」
「大野先輩…」
「俺の使うつもりだったんだろ?」
そう言って、油絵の道具の入った箱を二宮に渡した。
「ただし」
「え?」
「他の誰にもやるんじゃねえぞ?おまえが使うんだぞ?」
「えっ…」
相葉にくれてやろうとか、考えてるとは思わなかったけど…
それでも、この道具を二宮以外の奴が使うのは嫌だった。
「わかったな?」
「…はい…」