Welcome to our party 2 【気象系BL】
第38章 Bitter sweet by つぎこ
「…大野さん? 」
眼鏡の前で、書類の入った封筒を振ってみた。
だけど相も変わらず無反応で…
どうしようもないその無反応さと無神経さに、どうしようもなく腹が立ってきた。
「…ねぇ。」
肩を掴んで、揺すってみた。
でも駄目で
前髪だけが柔らかく揺れて
ふわり…と、甘い匂いを放たせる。
微かな微かな柑橘系の匂いは、まるで誘い込むように、箍を緩ませた。
「…いい加減に…してください、ね? 」
トレードマークの黒縁眼鏡を外して、その瞳に無理やり俺の姿だけを映り込ませた。
ここにいるんだよ…シカトしてんじゃねー…。
噛みつくように…
存在を知らしめるように、重ね合わせた唇。
徹底的な無反応さに煽られながら
貪って…
貪り尽くして…
それでも…届かない…。