Welcome to our party 2 【気象系BL】
第37章 ちょこれいと♡ないと by きぃな
「ねぇカズ、もう皆行ったよ?」
収録の開始が告げられて、皆が出ていった楽屋
「っし、行くか」
キリの良いところでセーブして、やっと重い腰を上げて立ち上がったカズが歩き出す
俺は後ろからその裾を、きゅっと引っ張る
「…ねぇ…カズ…?」
「…なによ?」
「あのさ…」
相葉ちゃんみたいに言えたらな…
「早く言わないと、スタジオ着いちゃうよ?」
…恥ずかしくてやっぱ言えない
ぐるぐる考えを巡らせていたら、カズが立ち止まってくるりと振り返る
「…ラブホ行きたいとか言うんでしょ?」
「っ、えっ?」
少し気怠そうに濡れる茶色い瞳を俺に向けて口角を上げる
「アンタのことなんか、全部お見通し」
そういい放つと、すぐに踵を返す
カズってば、ゲームに集中してるふりして、ちゃんと聞いてんだから…
「だって俺、行ったことないし…ねぇ、連れてってくれんの?」
「ふふっ、さあね?考えとく」
ひらりと片手を上げるカズを、俺は慌てて追いかけた