Welcome to our party 2 【気象系BL】
第37章 ちょこれいと♡ないと by きぃな
──それから数日後
明日は2月14日
恋人たちの聖なる日
…なんて俺らにはカンケーないけど
そんな前日の夜
仕事終わりの俺は、カズの運転する車の助手席に座っていた
「ねぇ、どこいくの?」
「はぁ?アンタが行きたいって言ったんでしょ?」
カズの車がとある建物の駐車場に入る
「ここって…」
「ご所望のラブホだよ、さと」
「え、ラブホってもっとこう…きらびやかでネオンがギラギラしてて…」
「…いつの時代のハナシよ?」
カズがふっと鼻で笑う
「ほら、行くよ」
俺はカズに手を引かれ、直通の通路を通って部屋に入った
「……」
「あれ、感動で声も出ない?」
「や…意外とフツーだな…って」
その部屋はソファーやテーブル、テレビが備え付けのワンルームの部屋みたいで、ただひとつ違うと言えばダブルのベッドが真ん中にどーんとあるくらい
「もっとさ、妖しげな照明とか、ベッドが回るとか、鏡張りとか…」
「ぶっ、昭和かっ」
どうやらカズのツボに入ったらしく、思いっきり笑われた
なんだか悔しかったから、腹を抱えて笑ってるカズを放っておいて、俺はひとりで風呂に入ってやることにした