Welcome to our party 2 【気象系BL】
第33章 メッセージ by mimimama
あれは誰かへのプレゼントだよなぁ。
この時期にチョコレートを買うってことは、バレンタイン用かな…
「バレンタインて、女の子が好きな人に渡すものだよな?」
俺の認識はそうだったけど、調べてみたら日本以外は男性から女性にプレゼントを贈るほうが多いらしい。
大野さんが誰かに愛の告白…
それは、すげぇヘコむぞ。
ずっとずっと好きだったんだ。
俺の方に振り向いて欲しくて “こっちを向けーっ” ってどれだけ念じてきたか。
ソファで寝てる時だって “俺のこと好きになれ〜” っていう、おまじないしたことだってあるんだから。
他の人からみたら『ただのヤバい奴』だっていうことは充分承知してる。
けど、そうしたかったんだもん。
カレンダーを見ると、ちょうど明日がバレンタインデーだ。
5人での収録日じゃん。
あのチョコレートが誰のためのものなのか、こうなったら見届けてやるっ。
そう息巻いてから十数時間後…
収録が終わり、楽屋に戻った。
入口から見えない場所で着替えていると、誰かが楽屋に入ってきたようだ。
誰なのか確認しようと顔だけを出してみると…
大野さんが…俺のバッグを手にしていた。