Welcome to our party 2 【気象系BL】
第33章 メッセージ by mimimama
収録が終わり、ゲストとして来ていた後輩と飲もうという事になった。
久しぶりに出る夜の街。
【Happy Valentine】【バレンタインフェア】などの文字が溢れている。
「二宮くん、あそこです。寒いから早く入りましょう」
後輩が指差した店の先に、見慣れたシルエットが目に入った。
大野さん…?
見間違う筈なんかない。
だって、俺がこの世で一番好きな人なんだから。
その大野さんが入って行ったのはケーキ屋さんだった。
大野さんがひとりで…
まさかプライベートでも、スイーツ男子になってるとか?
「悪いけど、先に店に入ってて。適当に注文しておいてよ」
「いいですけど、どうかしました?」
「うん…ちょっと、電話したいから」
そう誤魔化して後輩を店に押し込めると、走ってケーキ屋さんに向かった。
ガラスからそっと店内を覗き込んで見る。
そこにはショーケースの中のものを指差しながら、店員と話す大野さんがいた。
どうやら買うものを決めたようだ。
店員が出したのは、綺麗なデザインの丸い箱。
それを紙袋に入れて、大野さんに渡した。
受け取った方の大野さんは、嬉しそうに笑っていた。