Welcome to our party 2 【気象系BL】
第28章 疑惑の香り by みきちん
「はぁー」
インターフォンの前で大きな溜め息をついた。
みんなに背中を押され、
勢いのまま来てしまったニノの家。
予告なしに来たのは初めてで……
窓から部屋の明かりが漏れているから、
ニノは確実に家に居る。
1人でいるのか……
誰かといるのか……
呼び出しボタンを押すと、
小さく漏れ聞こえる来客を部屋に伝える音。
「相葉さんっ、どうしたの?」
明らかに動揺した声が
スピーカーから聞こえた。
「ちょっと近くまで来たから、
一緒に飲もうと思ってさ……いい?」
カメラに映るように、
コンビニの袋を掲げて見せる。
「うん……少しだけなら」
カチャ…
俺を迎え入れる音。
『少し』と言う初めて言われた言葉。
その理由は部屋に入るとわかった。
「いらっしゃい」
言葉では俺を出迎えているが、
落ち着きが全くない。
そしてチラチラと寝室を見ている。
ここに誰かいるんだ……
「あっ、着替え……取るね?」
タイミングを見計り声をかけた。
今いる位置からは、
俺の行動を止めることが出来ない。
勢いよく俺は寝室の扉を開けた。