• テキストサイズ

Welcome to our party 2 【気象系BL】

第19章 冬隣 by つぎこ








「…ほらっ。さっさと起きるっ。」

包まっていた毛布が勢いよく剥ぎ取られた。








「…しっかりしてよね? もうすぐ赤ちゃん産まれるんだよ? 」

寝起き早々、小言が降ってきた。



…。

ずいぶんと…

強くなったと思う。

重ねた月日の成せた業。出会った頃のどこか危うげな彼は、儚く消えてしまった。



因みにコドモを産むのは、前に彼が拾ってきた捨て犬のおーちゃん。

彼の愛情を一心に受けるソイツが、羨ましくも妬ましくもあり…。

きっと産まれた子犬は手離さないだろう。


引っ越しでも、するかな。





久し振りに夢を見た。

だけど…

あれほど俺を縛りつけていた筈の面影が、思い出せなくなっていた。

思い出そうとすると、別の顔がするりと重なるんだ。



「…もうっ。…あ…んっ。」

するりと重なった顔。
まだ小言を続けようとする唇を塞いだ。



季節は巡る。

たとえこれが、幻影だとしても…。





END






/ 722ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp