Welcome to our party 2 【気象系BL】
第19章 冬隣 by つぎこ
トーストにフリーズドライのスープ。
そんな簡素な朝食にも、イチイチ感動して…。
屈託ない表情を見せたかと思えば、
スープをかき混ぜていた手が止まり、下を向いた。
「…あの…俺、ごめんなさい。」
一宿一飯、か…。
元々お礼なんて、期待もしてなかったんだけど。
「 じゃあさ、身体で返してみる? 」
憂鬱な夢のお返し。
ただそれだけの、軽いつもりだった。
案の定、きょとんとして…。
スプーンを置いて、俺を見上げてくる。
「…俺で…いいの? 」
…。
危ねー…。
違うからな。
ちょっと揶揄っただけ、だからな。
いいワケがない。
「…俺に…そんな価値ある? 」
「…ばか。冗談だろが。」
「…ね、価値あるの? 」
縋るような眼差しに、冗談が冗談にならなくなりそうだ。
地雷を踏んでしまったのかもしれない。